2007-03-04

Earth Beat - Structure


 海岸沿いのボードウォークの上、コツリコツリと鳴る足音。空は淀んでいて、若干暗い。海岸はコンクリートで塗り固められ、壁と、随所に設置された金属製の柵によって遮られてすぐ間近の海は見えない。その壁を越えて、僕は群青色の海の先を見る。まだそれほど遠くはない海と川の丁度中間の辺りに、突き出るようにそそり立つ、構造物があった。何かの作りかけのように見える構造物、それは恐らく海中に杭を立てたかったものではないか、と僕は思った。その先端は少し崩れかけていて、錆びた鉄筋のようなもの顔を覗かせていた。耳に微かに聞こえてくる、何かの音、金属を打ち鳴らすような音に惹かれて、僕はここに来たのだった。その音は、あの構造物の中から聞こえてくるのかも知れない。僕はそれを確かめるために、更に進んでみた。

 淀む空の気配、浜辺の風、そして、空を横切る巨大な飛行機。その巨体は、今にも地面に降り立つかのように低く迫るように飛んでいる。その腹の影が一瞬、群青色の海の上を横切り、僕の中も横切っていった。鳥の鳴き声は長く尾を引き、生々しく聞こえた。それは、眠る前に耳にする近所の猫の鳴き声そっくりだった。僕は歩いた、しかし。

僕は、その好奇心とは裏腹に、ひどく眠かった。草叢に落ちるように腰を掛け、しばらくの休憩。あの金属音は、まだ微かに、耳の中で鳴っている。


Photo & Fancy: M.Y
Camera: Kyocera WX300K
Retouch Software: Picasa2
Location: WW studio

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